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Congo コンゴ民主共和国
コンゴ民主共和国 Congo
首都 キンシャサ 公用語 フランス語
通貨 コンゴ・フラン(CDF)
コンゴ王国をルーツに持ち、コンゴの名を有するもう一つの国はベルギー領であったこの国。1971年~97年までの国名は『ザイール共和国』。
アフリカ第二の面積を有する。
コバルト産出量は世界一、ダイアモンドの採掘量は世界第二位。
独立後もコンゴ争乱や内乱が続き、2002年に和平協定が結ばれるまで、渡航不可能な危険な国として認識されている。
鉱物資源が豊富に産出されるにも関わらず、争乱、内乱の影響で道路や鉄道インフラの整備が整わず、貿易を活発にすることができない為、資源が豊富な割にかなりの貧国である。
Sao Tome and Principe サントメ・プリンシペ
サントメ・プリンシペ民主共和国 Sao Tome and Principe
首都 サントメ 公用語 ポルトガル語
通貨 ドブラ(Db)
特徴的な建物 ロラス島 赤道直下モニュメント
ギニア湾に浮かぶ4島からなる国。4島とも火山島である。
1471年にポルトガルが発見した無人島。その後、ポルトガル人によってプランテーションが開かれ、奴隷交易によって働き手が連れて来られ出来た国。
在ガボン大使館が政府業務を兼轄しており、日本人は未だ、一人もこの国に居住していない。
日本にいるサントメ・プリンシペ人は5人前後の政府関係者のみ。
彼らに自国のおススメ料理を聞いたところ「バナナのオムレツ」と「チキンライス」とのこと、島国ゆえ、新鮮な魚介が捕れるのでは、と思いきや、インフラが整っておらず、流通、保存が難しい為、あまり魚料理は食べないとのこと。
カカオ豆の生産、輸出がメインの経済活動であったが、21世紀に入って中国主導の海上油田開発が行われ始め、国民の期待が高まっている。
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Zambia ザンビア
ザンビア共和国 Zambia
首都 ルカサ 公用語 英語
通貨 ザンビア・クワチャ(K)
宗主国は英国。英国統治の北ローデシアが、ザンビア共和国として独立。
1964年東京オリンピック開催中の独立であった為、開会式は「北ローデシア」として入場。閉会式は「ザンビア共和国」として入場したという。
『ウォーキング・サファリ』発祥の地。このツアーを目当てにヨーロッパ、北米からたくさんの観光客が訪れている。
地球規模で起きている気候変動によって、国家災害級の大干ばつになっているザンビア。食料や電力の不足で貧困化が進み始めている。
独立以来、一切の内戦とは無縁の国だが、決して順風満帆だというわけでもない様子。
Sierra Leone シエラレオネ
シエラレオネ共和国 Sierra Leone
首都 フリータウン 公用語 英語
通貨 レオン(Le)
15世紀頃、ポルトガル人が上陸、ポルトガル領とされていた。
19世紀になると英国で奴隷貿易禁止法が成立、英国等から多くの解放奴隷が移住。
1808年に英国の植民地となる。
20世紀を目前に英国の保護領となり、その頃ダイアモンド鉱が発見される。
1961年英国から独立。
ダイアモンドの採掘で経済を保つも、その採掘権を国有化し支配権をめぐってクーデターが勃発、2002年まで内戦が続く。
内戦で疲弊しきった経済を立て直している中、2014年にエボラ出血熱が大流行。
その後、世界最貧国と言われる状況から脱出できていない。
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Djibouti ジブチ
ジブチ共和国 Djibouti
首都 ジブチ 公用語 フランス語・アラビア語
通貨 ジブチ・フラン(Fdj)
スエズ運河を開削したフランスが植民地としてきた国。
1977年フランスより独立。
ソマリア海域には今日でも尚、海賊が出没することが国際問題になっている。重要な海上交通の安全を維持するためフランス、イタリア、米国が軍事拠点を置いたことから、基地経済が発展し、政治も経済も安定している。
ジブチは他のアフリカ諸国より日本にいて耳にすることの多い国名なのは、自衛隊が初の海外拠点を置いたから。
首都ジブチにはヨーロッパ資本の高級ホテルもあり、Wi-Fiなどの通信インフラも街中でしっかりと使えるようになっていて、居心地の良い国である。
Zimbabwe ジンバブエ
ジンバブエ共和国 Zimbabwe
首都 ハラレ 公用語 英語
通貨 ジンバブエ・ゴールド(ZiG)
英国の自治植民地南ローデシアとして成立。
1980年英国から独立。
かつては白人農家によって大規模で生産性の高い農業が行われ、工業、製造業とバランスの良い経済発展をしていた。
1992年白人農地を接収して黒人農民に分配するという法律ができ、ノウハウを持つ白人が一気にいなくなり農業が衰退する。
その上、時の大統領の他国への内政干渉に対し、欧米諸国が経済制裁を科したこと、大干ばつによる食糧危機などで2019年には世界最悪と言われるハイパーインフレが発生。100兆ジンバブエドル札が発行されるほど混乱していた。
現在の通貨ジンバブエ・ゴールドが落ち着き、通常に使用できるようになったのは2024年に入ってからのこと。
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Sudan スーダン
スーダン共和国 Sudan
首都 ハルツーム 公用語 アラビア語・英語
通貨 スーダン・ポンド
アフリカ第三位の国土面積。
1899年から英国とエジプトの共同統治が開まる。
1956年に英国より独立。
首都ハルツームはふたつのナイル川(青ナイルと白ナイル)の合流地点に位置し、肥沃な農地で灌漑農業が行われている。
国の南部には油田もあり独立後も安定した経済を保っていたが、2011年油田の多くを保有する南部が南スーダンとして独立。その結果、不安定な状況が発生。
その上、南スーダンと国境を接するダルフール地方で民族衝突が起き、内戦(ダルフール紛争)に発展。世界最大の人道危機へと拡大、現在も継続し不安定な状況が続いている。
Seychelles セーシェル
セーシェル共和国 Seychelles
首都 ヴィクトリア 公用語 フランス語系クレオール語・フランス語・英語
通貨 セーシェル・ルピー(SR)
インド洋に浮かぶ115島で成り立つ小島嶼国。
1756年に仏領、1814年に英領となり、1976年に独立。
セーシェルの圧倒的産業は観光業。
日本でもリゾート地として知られているが、欧米では鉄板のリゾート地として有名で、一年中、欧米諸国からの観光客で賑わっている。
アフリカの中では唯一と言っても良い、高所得国。
観光業の持続的発展の為、サービスという概念教育がしっかり根付いていて、フェリーもバスも時刻表通りに運行される、アフリカではとても珍しい国である。
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Equatorial Guinea 赤道ギニア
赤道ギニア共和国 Equatorial Guinea
首都 マラボ 公用語 スペイン語・フランス語・ポルトガル語
通貨 CFAフラン
大陸とギニア湾の島々から成る国。
首都マラボは大陸部ではなく、カメルーンの沖合に位置するビオコ島にある。
1968年スペインから独立。
土壌が肥沃な上、適度な降水量もあり、農業が盛ん。
20世紀後半にビオコ島沖合で原油や天然ガスなどのエネルギー資源が産出されるようになり、経済は安定している。
1979年から今日まで国のトップが変っていないことから生まれる安定はあるものの、政治の部分ではかなりの腐敗が進んでおり、国際的な問題と言われ始めている。
Senegal セネガル
セネガル共和国 Senegal
首都 ダカール 公用語 フランス語
通貨 CFAフラン
1960年フランスより独立。
観光名所である『アフリカ・ルネサンスの記念碑』は、アフリカ最大のブロンズ像。巨大なモニュメントの制作企画はフランスとセネガルが、実際の施工は北朝鮮が行った。
首都ダカールは、1979年に始まった、2週間かけてサハラ砂漠を横断する、世界一過酷なレースと呼ばれた『パリ・ダカール・ラリー』のゴール地点。
1997年、日本人オフロードレーサー篠塚健次郎氏が日本車の三菱パジェロを操って、ヨーロッパ人以外で初めて優勝した。
サン・テグジュベリが『星の王子さま』を執筆したホテルが今も、その当時の姿で観光名所として残っている。
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Somalia ソマリア
ソマリア連邦共和国 Somalia
首都 モガディシュ 公用語 ソマリ語・アラビア語
通貨 ソマリア・シリング
世界一危険な国と呼ばれている。
1960年、イタリア信託領と英国領がそれぞれ独立し、合併して「ソマリア共和国」を形成したのが始まり。
1980年頃から各地で反政府活動が活発化、1990年から2012年までは事実上の無政府状態が続いた。
2012年に一応の政府は樹立したものの、国土全土を掌握できているわけではない為、日本のみならず、アメリカ、オーストラリアなども、1990年以降、海外安全情報で退避勧告を出し続けている。
Tanzania タンザニア
タンザニア連合共和国 Tanzania
首都 ダルエスサラーム 公用語 スワヒリ語・英語
通貨 タンザニア・シリング(TSH)
アフリカ本土のタンガニーカとインド洋のザンジバルが合併してできた国。
ウングジャ島、ペンバ島の主な2つの島からなる諸島の名前がザンジバル。
1961年英国より独立。
宗主国の英国が残した、スワヒリ語を中心とした初等教育が全土で継続されており、その結果、部族間の無意味な衝突や政権独占がみられないことから、アフリカの国としては非常に安定している。
本土のセレンゲティ国立公園やキリマンジャロ国立公園はディズニー映画『ライオン・キング』の舞台として有名。
ザンジバル(諸島)はクイーンのフレディ・マーキュリーの生まれた街(*)として映画に取り上げられたことによって観光客が予想外に増え、島の経済が非常に潤った。
*映画では『ザンジバル島で生まれた』とあるが、『ザンジバル島』という島は存在せず、彼の故郷は『ザンジバル諸島 ウングジャ島』である。
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Chad チャド
チャド共和国 Chad
首都 ンジャメナ 公用語 フランス語・アラビア語
通貨 CFAフラン
1960年フランスより独立。
独立直後から、ナイジェリアやカメルーンの影響の強い南部キリスト教勢力中心の政府に、リビアやスーダンの影響を強く受けた北部勢力が反発し南北対立が顕著化。
1989年フランスの支援を受け南部勢が全土掌握をするも、翌1990年、スーダンの支援を受けたクーデターにより、北部勢が政治を奪還。
この北部勢クーデター政府は2022年頃まで長期に亘り国を掌握していたとされるが、実際は、周辺諸国の政情不安定な状況に利用されることも多く、2015年からはイスラム系過激派組織「ボコ・ハラム」のチャドに於ける非人道的行為が世界中に知れ渡り、今も尚、不安定な状況が続いている。
首都ンジャメナはフランスによって作られた人工都市。
原油の輸出が国の経済の7割を占めており、その油田が南部にしかないことも情勢不安が続く要因となっている。
Central African 中央アフリカ
中央アフリカ共和国 Central African
首都 バンギ 公用語 サンゴ語・フランス語
通貨 サンゴ語・フランス語
アフリカ大陸のほぼ中央に位置する。
1960年フランスより独立。
独立後、2019年に政府と多種ある民族武装勢力との和平合意が結ばれるまで、フランス軍や国連軍が軍を投入して治めようと奔走するも、およそ60年に亘ってクーデターが繰り返されていた。
そのせいで、子どもが内戦に駆り出され、子ども兵士として戦う姿が知れ渡り、西側諸国より非人道的国家として経済制裁をうけたことも。
ダイヤモンドや金の産出国でありながら政情不安定により国家運営は経済的困窮を極めている。
国がどのくらい貧困しているかといった指標である人間開発指数は世界3位、世界中の国で3番目に人として暮らし難い国と認定されている。
Tunisia チュニジア
チュニジア共和国 Tunisia
首都 チュニス 公用語 アラビア語
通貨 チュニジア・ディナール
特徴的な建物 フランス門(バブ・ブハル)
1956年フランスより独立。
面積は日本の半分弱。この狭い国土に世界遺産が合計8つ点在。その殆どが古代都市国家の盛衰の歴史を表すもの。
国の北側には、世界的に有名な、フェニキュア人が建設しローマ帝国によって滅ぼされた古代都市『カルタゴ』の遺跡がある。
チュニジアで起きた「ジャスミン革命」が世界全体に広がり「アラブの春」と呼ばれた民主化運動に広がった。その発火地点。
「アラブの春」の後の体制づくり、イスラムの保守派と世俗派の対立調整は2015年にノーベル平和賞を受賞。
資源のほぼ無い国であるため、国の財政の殆どを観光収入で得ている。その為、高速道路、鉄道、バス、タクシーなどの観光に必要な移動インフラがかなりの精度で整備されている。
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Togo トーゴ
トーゴ共和国 Togo
首都 ロメ 公用語 フランス語
通貨 CFAフラン
東西の国土の幅が狭いところは50㎞以下という南北に細長い国。
1885年ドイツの植民地に、第一次世界大戦後にフランス領となる。
ドイツ植民地時代の名残でトーゴでは商業として国産ビール生産が今も行われている。(アフリカでは他にカメルーン、タンザニア、ナミビア、ブルンジ、ルワンダがドイツ支配下だった時代の名残で国産ビール生産をおこなっている)
1960年に独立。
キリスト教信者(約45%)とほぼ同等数(約42%)の国民が伝統的宗教を信仰。トーゴならではの伝統的宗教のしきたりや祈りの手法などは、世界文化遺産に登録され守られている。
Nigeria ナイジェリア
ナイジェリア連邦共和国 Nigeria
首都 アブジャ 公用語 英語
通貨 ナイラ(NGN)
1960年英国より独立。
日本の約2.4倍の国土に凡そ2億2300万人強が暮らしている。人口、世界第7位。
250以上の民族、500以上の言語があり多民族国家。
アフリカ最大の原油国でありOPECに加盟。
かつてこの国の首都だった、経済都市ラゴス。1991年に内陸部のアブジャに首都移転をした後は経済の中心地となっている。
成長産業としてIT産業と映画産業を国が音頭をとって積極的に受け入れている。功を奏して年間の映画製作数は世界2位。インターネットの環境整備も整いつつある。
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Namibia ナミビア
ナミビア共和国 Namibia
首都 ウィントフック 公用語 英語
通貨 ナミビア・ドル
海岸に沿って南北にナミブ砂漠が広がり、東側にはカラハリ砂漠が広がっている。
人口密度はアフリカ最低、1平方キロ当たり3人(因みに日本は336人/㎢、人口密度が世界一なのはモナコの17604人/㎢)。
ナミビアは独立してからまだ33年のアフリカの中で3番目に新しい国。
第二次大戦後、南アフリカに併合される。国際社会は認めていない中、南アフリカの強引な支配が続き、非常に長い間、外国による統治の時代があった。
南アフリカが無理やり支配を続ける中、1966年アパルトヘイト政策開始。これに反発した国民の間で独立運動がおこり1990年独立を果たす。
Niger ニジェール
ニジェール共和国 Niger
首都 ニアメ 公用語 フランス語
通貨 CFAフラン
1960年フランスより独立。国民の99%がイスラム教徒。
アフリカ=動物のイメージがあるが、いわゆるサファリパークの様な光景が広がるのはアフリカ東部や南部。北部のサハラ砂漠に位置するこの国では、野生動物は珍しく動物園もある。
「恐竜といえば福井県」と同様「アフリカで恐竜といえばニジェール」。国際空港から首都ニアメの自然公園まで、大型恐竜の化石等があちこちに展示されている。
原子炉の燃料であるウランの産出が経済を支えている。が2010年世界3位、2015年4位、2019年世界5位、2022年世界7位と産出量は年々、減少している。
国土の半分以上が砂漠の為、農業が発展せず、経済的には長らく苦境が続いている。
*各データは2024年12月時点のものです