Moltaqa – Moroccan Restaurant(カナダ・バンクーバー)
2024年12月某日(ディナー)
カナダ・バンクーバー Moltaqa – Moroccan Restaurant
担当: 𠮷竹めぐみ*(with 息子・友人)
*𠮷竹めぐみ(写真家):アラブ諸国、イスラム圏撮影のプロ。ヨーロッパを中心に世界中で写真展を開催している。「エジプト以外、アフリカにはご縁が無かった」という彼女が撮影する美味しそうなアフリカの写真と共に、アフリカの食文化をお届けします。
今回は日本を飛び出して、カナダへ!
お店は、カナダ、バンクーバーのイエールタウンにあります。 最寄駅はYaletown-Roundhouse。駅から徒歩3分です。
イエールタウンはおしゃれなお店や飲食店が集まっている大人向けのトレンドエリアです。
その通りの一角にモルタカ モロッコ料理レストランはあります。
2024年ミシュランのビブグルマンを取得。
ミシュランを取得してから更に混む様になり、週末は予約が必至です。…と言う事を全く知らず(お店に貼ってあるステッカーで知りました)来店してしまい、あまりの混雑ぶりにびっくり!金曜日の夜でした。
ダメ元でお願いしてみると、“たまたま予約のキャンセルが入ったから”、“普段は絶対予約しないと入れない”、“とてもラッキーだ”、とお店のマネージャーらしき男性に散々恩着せがましく言われましたが、何とかテーブル席に着席する事が出来ました。
バンクーバーの大学に留学している友人女性と、同じくCo-op(コープ)留学している息子、と3人です。
店内はとても暗くメニューを見るのも一苦労。スマホのライトを付けて見ている人もいました。
そこで、伝統的でおススメなモロッコ料理を注文しました。
まず飲み物ですが、(息子は水。私たちはアルコールを飲まないので…ノンアルコールメニューから)
● 左:Pomegranate Lemonade(ザクロレモネード)
100%オーガニックルビーのザクロジュースとレモン、ミネラルウォーター。とてもさっぱりしていて口当たりも良く美味しいです。ミントが添えれています。
● 右:Hibiscus Iced Tea, Karkade(ハイビスカスティー)
ホームメイド。Karkadeはアラビア語でハイビスカスの意味です。フルーティーな香りと酸味が食事によく合います。グラスの端に、ドライイチジクが付いています。
スターターとして【Vegetarian Sampler Platter for Two *Vegan option*】2~4人用を注文しました。
まず2種類のスープ。
● 赤いスープ:Classic Moroccan Harira Soup
レンズ豆とひよこ豆とトマトを使ったスープで、ミネストローネの様にサラッとあっさりしています。モロッコのお袋の味で、日本の味噌汁の様な物、との事。
● 緑のスープ:Bessara Soup
お店特製の伝統的なグリンピースのスープ。とろっと濃厚でニンニクが効いていて、グリンピースの味がいきています。
お料理は…
● レーズン入りレンズ豆の煮込み(写真中央上、丸いお皿の茶色の品)
塩気のある味かと思って食べてみたらこっくりと甘く、シナモンが効いていてレーズンの甘みと相まってアップルパイを思わせます。
● 生姜入り色インゲン豆のスープ(写真中央の丸いお皿の品)
トマト味でまろやか。チリビーンズの様で生姜はほのかに感じる程度です。
*以下時計回り
● きゅうりのサラダ(写真右の楕円のお皿の上の品)
あっさりとした塩ベースの味。イタリアンパセリとの組み合わせは個性的です。
● トマトのサラダ(写真右の楕円のお皿の下の品)
玉ねぎも入り、さっぱりと程よい酸味があり食べやすいです。
● ニンジンとレモンのサラダ(写真下の楕円のお皿の右の品)
ニンジンがほっくりとしていてフェタチーズと良く合います。日本のニンジンと違う感じです。
● ビーツのサラダ(写真下の楕円のお皿の左の品)
ほんのりとやさしい甘さです。
● カボチャのサラダ(写真左の黄色の品)
ねっとりした石焼き芋の様です。レモンの風味もあります。
● レッドペッパーのペースト
まろやかな味で、レッドペッパーと言われても直ぐには判りませんでした。
● ポテトサラダ
後味がピリッと辛いです。チリオイルを使っているのでは?と思います。
パンは、セモリナ粉を使ったモロッコの伝統的なパンで、店内で焼いています。
固めで嚙めば嚙むほど、うま味が溢れます。
メインは【Lemon & Olive Halal Chicken Tagine with Saffron】(鶏のタジン)
モロッコの伝統料理です。オレンジジュースで煮込んだ鶏はモロッコ伝統の発酵調味料、レモンの塩漬けにより肉の臭みがなくとても柔らかです。
(*レモンの塩漬けは、お酒を使えないイスラム教徒にとって肉や魚などの臭みを消すのに欠かせない調味料です。)
ターメリック、ジンジャー、サフラン、クミン、コショウなどのスパイスを使っていますが控えめで、肉本来の味が引き出されています。
ソースはオリーブとレモンの風味と、鶏の旨味が加わり絶品です。
付け合わせのクスクスはオイルが使われているのでしっとりとしていて、初めて食べるタイプでした。とても美味しいです。
デザートは…
● 左奥:Amlou Chocolate Cake
自家製のケーキです。ケーキの上に、アムルーと言う、モロッコの伝統的なソース、(甘いアーモンドソース(アーモンド、はちみつ、アルガンオイル)がたっぷりとかかり、更にその上にクルミ、アーモンドがトッピングされています。
横にはブルーベリー、クランベリー、ラズベリーのコンポートが添えてあります。
チョコレートケーキはシンプルであっさりと甘さ控えめ。その下にあるチョコレートファジの濃厚さ、甘さ控えめのアムルーソース、ベリーのコンポート、が絡みあい、倒れる程に美味しかったです。
● 右手前:Oum Ali
「オム・アリ」「ウム・アリ」…「アリのお母さん」の意味。伝統的なエジプトの国民的デザート、温かいパンプディングです。パンにナッツとドライフルーツを加え、その上から生クリーム、牛乳、ココナッツを乗せて焼きます。ドライアプリコットがトッピングされていました。
オム・アリと言えば、アラブで何度も食べ、とても甘くて濃厚でカロリー高っ!なデザートなのですが、こちらは甘さ控えめで胸やけせずにするりと食べられました。
● 締めくくりのミントティー
高い位置からグラスに注ぎます。泡が立つくらいが良いとされいて、グラスの中に空気を含ませる事で、味が良くなるとの事。
お料理は全体的にとてもさっぱりとしていて食べやすく、優しい味付けでした。
お店はとにかく大繁盛!入れ替わり立ち代わりどんどんお客さんが入って来ます。
また、バースデーを祝うグループが5組もありました。
次回バンクーバーに行った際には、ぜひまた再訪したいです。今度はキチンと予約をして。